AstroArts月刊星ナビ5月号増刊に付属するA5版「日食観察プレート」を使用して、写真撮影用簡易減光フィルターを工作しました。この真っ黒な下敷き以外に用意した材料は、レンズ径62mmに67mmのフィルターを装着できるように変換するKenkoのステップアップリング、67mmのKenko PRO1D Protector。道具は定規とカッター、ボールペンとVictorinoxのハサミ。
先ずは一辺が70mmの正方形になるよう、日食観察プレートをカッターで切り抜き、67mmのフィルターを宛てがってボールペンで罫書き。その罫書きに沿ってハサミでプレートを切り抜きました。ステップアップリング67mm径の方に丸く切り抜いたプレートが収まるように、ハサミで少しずつサイズを調整。完全な円形に切り抜くのは至難の業ですが、少々の凸凹があっても大丈夫。
左が円形に切り抜いた日食観察プレートをはめ込んだステップアップリング、右が67mmのKenko PRO1D Protector。
ステップアップリングにKenko PRO1D Protectorを装着して日食観察プレートを上から押さえるようにして固定すれば簡易減光フィルターが完成。(月刊星ナビでは丸く切り抜いた日食観察プレートを合成ゴム系接着剤を用いてステップアップリングに固定する方法が紹介されています。接着剤で固定すればステップアップリングが本来の用途で使えなくなるので、67mmのレンズ保護フィルターを使って上から押さえる方法を思い付きました。)
金環日食の撮影に使用する予定のNikkor 75-300mm f/4.5-5.6に完成した簡易減光フィルターを装着してみました。カメラボディーはOlympus PEN E-P1を使用する予定です。日食当日までに太陽の試写を行い、カメラの設定を試行錯誤してみます。
かなり良い出来栄えですね!
ちなみに、この雑誌に付属していた下敷きを、このように加工せずにかざすだけでも撮れるもんでしょうか。
この「下敷き」は、Apple製品にも使用するMicro SolutionのCRYSTAL COAT #01でガラスコーティングしました。静電気によるホコリが付着しにくくなり、艶も出るので、一見したら本物の高価なNDフィルターと見間違うかもしれません。
加工せずに「下敷き」をレンズの前にかざすだけでも撮影は可能です。しかしながら、金環日食進行中は刻々と変化する太陽の光量に合わせて露出を調整しなければならず、片手を「下敷き」に奪われると、カメラの設定に支障を来すかもしれません。
金環日食のみの撮影ならそれほど難易度は高くはないと思いますが、ベイリービーズを狙うのであれば難易度はどんと上がりそうで、私も現在、作戦を練っているところです。